売却しようとしたら、不動産会社に『再建築不可』と言われた場合には、どのようにして売却をするべきでしょうか。
建て替えをすることもできず、リフォームするにしても高額な費用がかかります。
・建物がボロボロになってきたし、近隣や役所から苦情がきて心配
・売却をしようにも、不動産会社から売れないと言われた
・再建築不可だと、どれぐらいの相場なのかわからない
と、心配されていませんか?
しっかりとした買取業者を選べば、再建築不可物件でも高値で買取してもらえることがあります。
こちらのページでは、再建築不可物件の買取を検討されてる方向けに、再建築不可物件の相場や高値で買取してもらう為のポイントをまとめています。
当社でも再建築不可物件を高く買取りしているので、気になる方はぜひチェックしてみてくださいませ。
1.再建築不可の買取相場
まず、再建築不可物件とは、どんな物件なのか簡単にご説明しましょう。
再建築不可物件とは、建築基準法第43条の接道義務を満たしていない物件のことです。その名前のとおり、再建築(建て替え)が出来ません。
建築基準法では、”建物の敷地は原則として幅員4m以上の建築基準法に定める道路に2m以上接していなければ建物の建築はできません”と決まっています。
接道義務を満たしていない物件は、建て替えだけでなく、増築・改築などのリフォーム行為も出来なくなります。
そんな建て替え出来ない再建築不可物件を買い取ってくれる業者はあるのか? また買い取ってくれるとしたら、どれぐらいの相場なのか?
東京でも再建築不可専門で買い取ってる業者は幾つかあります。一般的な買取業者は再建築不可の買取は行わないでしょう。
建て替えが出来る土地の5掛けから7掛けぐらいですか?とご質問いただくこと多いです。
一般的な土地の5掛けから7掛けで買取金額を出してる業者は多いでしょう。
坪単価が150万円位の地域の約20坪ぐらいの物件であれば、買取価格は1500万円から2000万円前半になるということです。
但し、その物件によって道路付けも変わってくるため、買取価格がさらに下がることもあれば上がることもあります。
再建築不可物件の多くは昭和40年から50年代、又はそれ以前に建築された物件です。43条但し書きの許可で建てられた物件を除けば、平成築の物件は少ないです。リフォームされてる場合を除き、築年数40年以上の建物に値段はつきません。
建物がリフォームされていたり、接道幅が若干足りないけれども43条但し書きの許可が取れる物件であれば、買取価格も全然高くなります。
道路から敷地までの私道持ち分無しで、通行掘削の覚書等も交わされていなく、隣地トラブルの可能性が高い物件であれば、買取価格もグッと落ちるでしょう。
敷地から道路までの通路幅が0.5m未満で奥行きも10m以上あるような物件は、リフォーム工賃や引っ越し費用も明らかに高くついてしまうため、買取価格も落ちます。
1-1.買取業者によって価格はバラバラ
再建築不可物件は業者によって買取価格もバラバラになりやすいです。
再建地不可物件をリフォームしてから再販や現状のまま再販する業者もいれば、価値を上げるために隣接地に売却や買取をアプローチして 接道をつくる業者もいます。
再販業者からしたら、販売から仕入れまで、どれぐらいの利益が出せるかどうかがカギとなります。
粗利益を多めに計画する業者は、その分買取価格も非常に安くなってしまいます。そういうことをふまえて、2社から3社以上は見積もりをとっておくべきといえます。
再建築不可物件が高く売れない理由は、銀行融資がつかないということと、リフォーム費用が高くつきやすいということです。
但し、この2点に関しては、再販業者によっては解消できます。
キャッシュで買える顧客を持っている、または金利は高くなりますがノンバンクで融資をつけます。
また、提携してるリフォーム業者があれば、販売活動で売りやすくなります。再建築不可物件はリフォームを断る工務店も多いため、提携してないと販売は厳しいです。
だから、どこの不動産業者でも、再建築不可物件を買い取れるというわけではないのです。
1-2.23区は高い傾向にある
東京23区は住宅需要も高く、再建築不可であっても、買取価格は高い傾向にあります。逆に他県の再建築不可物件となると、買取不可となる業者も多いです。
東京23区は坪単価も高く、渋谷区や港区・新宿区などの都心エリアとなると坪単価200万円を超えてきます。高い地域だと300万円から400万円ともなります。
都心の再建築不可物件は、隣接地とセットで売却、または隣地を買うことが出来れば、非常にお得な話になります。
再建築可になれば、価値が元通り(約2倍)になることもあるからです。
坪単価200万円の地域で、20坪の物件を2000万円で購入出来ていれば、隣地とセットで売ることで4000万円で売れる可能性があります。
23区の物件であれば、今は再建築不可であっても将来的に隣地とセットで売却できれば再建築可になって価値が上昇するため、保有しておくメリットは十分にあります。
買取再販の業者としても、リフォーム再販だけでなく、隣地へのアプローチも出来る為、都心の再建築不可物件は買取価格が高い傾向にあります。
1-3.43条但し書きの許可がとれるかどうか
再建築不可の土地がすべて建て替えできないかというと、そうでもありません。その規制から除外される可能性もあります。
建築基準法の接道義務を満たせていなくとも、43条但し書きの許可という救済措置があるのです。
但し書きの許可
原則として建築基準法の接道義務を満たさない建築物の建築は認められませんが、 交通上、安全上、防火上及び衛生上支障なく、建築基準法(昭和25年法律第201号。以下「法」という。)第43条第2項第2号の国土交通省令で定める基準に適合する場合は、建築審査会の同意を得て許可される場合があります。
なお、本基準の個々の規定に適合しない場合であっても、建築物の用途、規模、位置及び構造について配慮がなされており、避難及び通行の安全等の目的を達するために十分な幅員を有する通路で、道路に通ずるものに有効に接しているものについては、個別に審査されます。
但し、自治体によっても、再建築不可の建替えに向けた取組みは全く異なっています。足立区や新宿区は積極的に取り組んでおり、43条但し書きの許可が他の地域に比べると取りやすいです。
43条但し書きの許可がとれれば、建て替えもできて、一部の金融機関でも融資がつけられるため、高く買取りをしてもらえる可能性があります。
1-4.高額買取りしてもらうポイント
再建築不可物件を高額買取りしてもらうポイントは、相見積もりをなるべく取るということです。
1社の見積もりだと、買取業者から足元を見られてしまいがちです。
再建築不可の物件は、普通の不動産会社は買い取りしてくれません。そのような物件を専門に買取してる業者に査定依頼をしましょう。 「再建築不可専門」とうたっている買取業者は、高い価格で買い取ってもらいやすいです。
また、高く買い取ってもらうために事前にクリーニングや掃除、室内の残置物の処分を行ったおくべきか?
正直、必要ありません。
一般の売り出しならまだしも、業者の買取価格にそこまで影響はしないでしょう。
1-5.買取業者の選び方
まず、1つ目のポイントとして現状渡しという条件で買取をしてくれるかどうか
再建築不可の物件だと、隣接地との境界標も無く、境界点が不明なこともあります。境界確定や測量をせずに業者が買い取ってくれるかどうか。
また、建物はボロボロの場合には、瑕疵担保責任の免除をしてもらう必要があります。
ここら辺まではどこの買取業者でもOKしてくれるはずです。
2つめのポイントは大事です。
手付金と買取価格と決済期間です。
一般的には手付金は1割から2割、売買から決済までの期間は1か月です。
三為(新中間省略登記)を行う業者もいますので、そういった業者は決済期間を3か月から4か月にすることもあります。
手付金が少なくて決済期間が長いことは、売主にとってもリスクがあります。
一般的には決済期間を1か月程度にしてもらって現金決済してくれる一番高い買取業者を選びたいところです。