当社のような不動産の買取をしている業者には、
仲介業者様から「急ぎで決済をしてほしい、買取の目線を明日までに出して欲しい」と物件の査定依頼がよくきます。
それらの売り急ぎ物件は、相続案件や任意売却、資産整理、瑕疵物件であることが多いです。
中には*ローンが使えない物件であることも多く、現金ですぐに決済できる不動産業者でないと対応できないこともあります。
※道路付けが悪い物件は、買取資金等の融資がつかない
売り急ぎとは、単純に売主の事情で安く物件を売ってしまうという意味合いだけでなく、
・売れる機会を逃さずに、はやく売ってしまう
・他の物件に買い替える為にはやく売ってしまう
戦略的に売り急ぎを行う売主もいます。
決算が近いから売り急ぎで物件を処分する不動産業者もいますし、買い手がつかない瑕疵物件だから不動産会社に早く買い取ってもらう売主もいます。
なるべく急ぎで物件を高く売るには、買い急ぎの不動産会社に売ることが一番です。
1.売り急ぎで物件を売るには
不動産の市況が良ければ、売り急ぎで物件も売りやすいです。
2017年7月3日は、国税局が発表した都内の標準宅地の路線価は3%以上上昇しました。
但し、中古マンションの市場では、価格高騰化による販売数の鈍化や空室が目立つになってきているため、バブル再燃を警戒している業者も増えています。
買い手が多くいるうちに、相場の金額で売りたいところです。
市況が冷えて混んでしまえば、希望の価格で売り急ぎが出来なくなってしまうことが考えられます。
不動産の市況が良好であれば、買い急ぎの不動産業者や投資家も増えてきます。
買い急ぎの不動産業者とは
・在庫物件が不足している不動産業者
・売上が年々上昇している再販業者や建売業者
・独立したばかりで販売物件が無くて困っている不動産業者
1-1.売り急ぎのデメリット
短期間(1週間~1か月)の急ぎで不動産を売る場合には、デメリットがあります。
相場の価格よりも安くなってしまうことです。
通常売り出せば〇〇〇〇万円で売れる価格の物件を、数百万円下げて売ってしまうことです。
不動産には「定価」というものがないので、相場の価格よりも高く売り出している方は多いです。
売り出し価格は、公示地価や路線価・成約事例の価格などを参考にします。
公示地価・基準地価・・・実勢価格と同じ位
相続税路線価・・・実勢価格の8割位
固定資産評価額・・・実勢価格の7割位
たとえ相場の価格より安く売りに出していても、需要が低い地域であれば、全然問い合わせが入らないということもあります。
逆に、需要が高い地域であれば、相場の価格で売りに出しても、翌日に申し込みが入ってしまうということもあります。
需要が高い地域だと、売り急ぎでなければ相場より高く売れることも十分に可能なのです。
半年間、内覧が無くて、「売却が難しいかもしれない」と悩んでいる方もいるでしょう。
需要がまったく無い地域ということも考えられます。
1-2.月内で決済をしたい
月内で売買契約、また決済を急ぎでする場合には、現金決済をしなくてはいけません。
ローン特約や白紙解約の条件をつけてしまうと、売買契約が白紙になってしまうこともありえます。
買取業者によっては確定測量や建物調査をしてから引き渡しをする等の白紙解約の条件付きで契約を交わすことがあります。
しかし、確定測量をするとなると、契約から決済まで2か月から3か月かかってしまうこともあります。
急ぎで決済をする場合には、現状渡しである必要があります。
はやく売らなければいけない事情があって、仲介業者が月内決済できる業者を探してることもあります。
「御社以外では、買取の金額が出してもらえなく、何とか数字を出せないでしょうか?」と焦っている仲介業者もいます。
当社であれば、翌日には買取の金額を出すことが可能です。
月内決済で物件を売りたい場合には、当社までご相談くださいませ。
東京都内の物件でしたら、買取対応しております。
1-3.不動産業者の買取のメリット
「この日までに売りたい」、「早急に資金が必要だ」 などのご事情があって仲介会社に売却の依頼をしても、
不動産業者の買取を提案されるでしょう。
不動産業者の買取りのメリットは、すぐに決済してもらえるだけではありません。
業者買取りのメリット
・仲介手数料が無料になる(直接取引をした場合)
直接、不動産買取業者と直接取引をした場合には、取引間に仲介会社が存在しません。
売買代金が2000万円だった場合には、本来かかる仲介手数料712,800円を払う必要がないのです
・土地建物の瑕疵担保責任が免除される
現状渡しで買取をしてもらった場合には、売主の瑕疵担保責任を免除とする特約を付けることが一般的です。
中古住宅の売買で買主が個人であれば、瑕疵担保責任の期間を引き渡しから2か月から3か月とすることが多いです。
築年数が古い物件であれば、漏水や雨漏り、給排水管の故障、シロアリや木部の腐朽等がよく発見されます。
前の所有者が瑕疵に気付かずに住んでいたこともあるし、相続した不動産で瑕疵の有無を知らなかったという所有者もいるでしょう。
売主にとっては、瑕疵担保責任を免除とする特約付きの売買契約だと安心です。
・月内決済、短期間で現金化をしてもらえる
不動産業者が買取りを行う場合には、現金決済または買取資金を融資してもらってから決済を行います。
不動産業者が購入する場合には、融資がつかなかった場合の白紙解約はつけません。
買主が不動産業者であれば、個人間売買と違って、確実に決済をしてもらえる安心があります。
また、不動産業者によっては、月内決済や短期間での決済も可能となります。
売却の期限が決まっている場合には、不動産業者による買取りがお勧めです。
・重大な瑕疵がある物件、訳あり物件でも買取りしてもらえる
価格がどんなに安くても、瑕疵が酷い場合には個人間では売買が成立しません。
不動産業者が買取りの場合には、瑕疵を解決してから再販をするでしょう。
買主と引き渡し後に揉めない為にも、買主が不動産業者だと安心です。
瑕疵は4種類あります。
建物に雨漏りやシロアリなどの瑕疵がある(物理的瑕疵)
道路付けが悪くて建築できないなどの瑕疵(法律的瑕疵)
近隣に暴力団施設や騒音がある工場があるなどの瑕疵(環境的瑕疵)
過去に建物内で自殺や殺人事件等があった(心理的瑕疵)
再建築不可物件や違反建築物、未登記物件などは、不動産業者は買取資金の融資を行わずに現金決済をすることが多いでしょう。
上記の瑕疵がある物件等は融資がつかないからです。
1-4.不動産業者の買取のデメリット
不動産業者による買取はメリットだけではなく、デメリットもあります。
業者買取りのデメリット
・買取価格は、相場の約7割から8割が目安となる
業者が相場の金額で買い取ってくれる可能性は低いです。
半年から1年売れ残ってしまってる場合には、レインズ等にも記録が残っていることがあります。
販売価格や相場の価格よりも、2割から3割安くなってしまうことがあります。
売れない不動産や難あり物件の早期売却には、業者買取りが向いているでしょう。
融資がつかない物件であれば、現金決済ができる不動産業者だからこそ、購入できるといえます。
1-5.現金決済であれば、一括決済をしてもらう
現金で決済する場合には、契約と決済(一括決済)を同時に行うことがあります。
売り急ぎの場合には、一括決済をしてしまいましょう。
下記の書類が事前に確認できれば、一括決済が可能です。
売主の必要書類
・権利証または登記識別情報
・土地建物の固定資産評価証明書
・身分証
・印鑑証明書
一括決済をする場合には、不動産会社で売買契約を交わしてから、売主と買主が一緒に銀行に移動します。
銀行のブースで、司法書士が立会いのもとで所有権移転申請の書類に署名捺印をしてから、売買代金と固定資産税等の精算を行います。
すぐに決済(3日~1週間)という超短期の決済であれば、一括決済をすることになるでしょう。
さいごに
急ぎで物件を売りたいのならば、不動産会社に直接買い取ってもらうことです。
但し、不動産会社にって、決済までの条件や流れが異なります。
契約から決済までの期間が長く、白紙解約の条件がついてくることもあります。
そのような条件を出してくる不動産会社を選ばない為にも、複数の不動産会社に買取の査定を依頼しましょう。