不動産投資の市場の中で、戸建て賃貸はアパートやマンションに比べると少ないですが、投資物件として今後増えていくことが予想されます。
何故、アパートやマンションに比べて物件数が少ないかといいますと、戸建て賃貸は投資効率があまり良いとはいえません。
それに築年数が古い家は、リフォームや建て替えをしなければ、賃貸募集をしても借り手が付きづらいです。
いらなくなった家を賃貸に出すか売却に出すか迷ってる方の多くは、最終的に売却することが多いです。
管理が手間だという理由が一番多いです。
しかし、最近では民泊やシェアハウスといった新しい賃貸のカタチが出てきています。
そのビジネスを行う為に、古家や空き家を積極的に購入する個人の方も増えているのです。
東京23区でも、戸建て賃貸物件を利回りで高く売れる事例も増えています。
もちろん、オーナーチェンジ物件として売り出す場合には
高く売れるかどうかは利回りだけでなく、土地値や建物の状態も重要となってきます。
空き家になっているほうが高く売れることもあります。
もし、売却をせずに一戸建てを賃貸に出すにしても、出口戦略を考えるならば、
ある程度の高い賃料で貸しておかないといけません。
1.戸建て賃貸を売る
戸建て賃貸を売りたい理由として、
・賃借人が退去した
・親から家を相続したけど、すでに持ち家がある
という理由が多いです。
もしも、物件の近くに居住していて、自分で簡単に賃貸管理ができるならば
戸建て賃貸も不動産投資としては有望と考えられます。
区分マンションやアパートに比べて、戸建て賃貸は維持管理が煩わしいというデメリットもあるため
遠方に住んでいる所有者にとって維持管理は手間がかかります。
もしも、維持管理が面倒という方は、賃借人が退去したタイミングで売却を考えてはいかがでしょうか。
賃借人が退去した場合には、土地や建物を相場の金額で売ることができます。
賃借人が付いていると、実需(自分が住むために利用する)で購入する人が敬遠しがちです。
賃借人が付いていれば、立ち退きを求めることは難しいからです。
また、不動産業者に買取してもらうというのも一つの選択肢です。
土地が小さすぎる又は大すぎる(狭小地、広大地)、古家が建っている土地、既存不適格や再建築不可の上物がある土地などは、
エンドユーザーよりも不動産業者が購入してくれることが多いのです。
1-1.一戸建てを賃貸するか売却するか
遠方で管理が大変にならば、売却をしましょう。
戸建て賃貸は、賃貸物件として収益を確保することはむずかしいです。
さらに、駐車場無し、駅から遠い、昭和築の物件だと、入居者付けに苦労します。
需要がある物件の多くは、平成築の駐車場有の物件です。
また、ペット可、ファミリー向けの間取り、駅から近い、都心へのアクセスが良いなどの条件が揃っていないと、
賃貸物件として収益性は低くなってしまいます。
あまりに利回りが悪くて収益性が見込めない場合には、売却を検討することになるでしょう。
収益性を高める方法として、民泊やシェアハウス等で活用するといった方法もあります。
1-2.戸建て賃貸は人気がある?
一戸建てはアパートやマンションより供給数は少ないので、条件さえ悪くなければ賃借人はつきます。
戸建て賃貸は共同住宅ではないので、小さな子供がいる家庭から人気があります。
また、駐車場が付いていれば、多少駅から遠くても、賃借人はつきやすくなります。
東京は駐車場が高いので、駐車場付きの賃貸物件を探してる方が多いのです。
人気のある条件
・ファミリー向けの間取りに適している
・駐車場が有る
・ペット可、庭付き
・築年数が浅い又はリフォームがされている
また、リノベーション住宅やレトロ住宅も人気があります。
築年数が古い木造住宅でもリフォームやリノベーションを施すことで、人気の戸建て賃貸にすることは出来るでしょう。
1-3.利回りが悪いと、売りづらい
坪単価が高い土地でも、賃料が低ければ、利回りが低くなってしまいます。
立地によっては10%以上の利回りが確保されていなければ、売りに出しても見向きもされないことがあります。
一度賃借人を付けてしまうと、賃料が低ければ思った価格で売れないことがあります。
売却をする予定の場合には、定期賃貸借契約を交わしておくとよいでしょう。
東京23区のように賃貸需要が高い地域だと、利回りが低くても売買が頻繁にされています。
人気の地区になってくると、空室リスクも低くなり、不動産投資の対象として魅力が感じられるからです。
また東京23区の一戸建ては、賃貸だけでなく売買の需要もあるため、土地の価格が減少しづらい又は上昇していくといったメリットもあります。
1-4.リフォーム代が高くつくのであれば売却
戸建て賃貸のデメリットは、修繕や管理を計画的におこなわないといけないことです。
築年数が古い物件は、家の点検箇所が多くなります。
屋根や外壁、床下を含めたフルリフォームを行うのであれば、一千万円以上かかってしまうこともあります。
また賃貸中であっても、設備の故障や建物の劣化があれば、入居者からクレームが入ることもあります。
マンションよりも戸建てのほうが、定期的な点検やリフォームが必要になってくるのです。
築年数が30年を超えた物件であれば、全体的にリフォームのサイクルがきてるといえます。
リフォーム代が高くつくのであれば、売却を考えることも大事でしょう。
1-5.遠方管理が大変であれば売却
一戸建てを相続した本人が遠方に住んでいれば、維持管理は大変です。
いざ建物に不都合があった時に本人が確認に行けない場合には、困る事態となってしまうことがあります。
現地の管理会社に管理料を支払って、修繕やリフォーム業者の手配・入居者の対応・空き家の点検などをしてもらうこともできます。
しかし、わずか1戸の為に管理料を支払うのは費用対効果が低くなってしまう原因となります。
また、所有者本人がリフォーム業者の立会いを直接出来ないということは、トラブルにもなりかねません。
屋根や外壁のリフォーム、水回りの修繕などは見積もりが高くつくことがあります。
高額になってしまうリフォーム業者の手配は、なるだけ自分で複数の業者に相見積もりをお願いするべきです。
個人投資家の方でも、遠方の物件だけは購入しないという方も多いです。
もしも、相続した不動産が、自宅から行ける距離でなければ、賃貸せずに売却するのもありでしょう。
1-6.オーナーチェンジで売る場合
賃借人がいる状態で売ることをオーナーチェンジといいます。
賃貸借契約内容や建物の状態・利回りによっては、その土地建物の価値よりも高く売れることがあります。
その逆に、普通に売ったら2000万円程で売れるのに、オーナーチェンジ(賃借人付)だと1500万円程になってしまうこともあります。
賃料が安くて利回りが悪くなってる一戸建てだからです。
売却を考えているときには、一度空き家になったのならば、賃貸募集する必要はないのです。
それでも一時的に家賃収入を得たいのならば、定期賃貸借契約を交わしておくべきです。
下記のページもご参考くださいませ。
1-7.不動産業者による買取
現状(ゴミ・家具家電等の残置物あり)のまま売却を希望してるの場合には、業者買取りだと話がはやいです。
空き家でゴミ屋敷状態の場合には、エンドユーザーでは買い手がつきづらいです。
また、田舎の古家付き土地、狭小地・広大地、既存不適格や再建築不可の上物がある土地は、
売却および活用できる方法を知っている不動産業者であれば、積極的に買取りをしてくれます。
売れない土地や市街化区域外(調整区域など)の土地を売却したくても、売却できないケースが増えています。
固定資産税と管理義務から逃れたいと思う方も多いでしょう。
その場合でも、不動産の買取業者に相談をすると話が早いです。