1.空き家にしてしまったボロボロの家
5年も空き家にしてしまったら古家はボロボロになってしまいます。
だいたい、相続が長引いた等の理由が多いですね。
長期間、空き家にしていると、雨漏りからの壁や床、柱の腐食が起きてあっという間にボロボロになります。
また誰も住まずに空き家にしてると、換気など不十分である為、カビなどの発生や木部の腐食が進行してしまうんです。
入居してる状態より空き家の状態のほうが建物の劣化は早く、空き家にしてるのならば賃貸に出してしまったほうが良いです。
1−1.所有者の長期不在や相続をしたケース
所有者の方が病院に長期入院や施設に入ってしまって、長期間空き家になってしまうことがあります。
ご家族の方が管理していたものの、所有者が施設に入ってからは空き家のままにしていて、役所や近隣住民から苦情がきた(隣地への草木の越境、台風時や強風時に家屋一部が隣地に飛んだりした等)際に売却を決断する方も多いようです。
また相続人が多いゆえに空き家になってしまって放置されて、かなりの年月がが経ってしまった物件もあります。
遺産分割協議をして、売却をするか単独相続をするか共同相続をするか。
不動産の場合には、殆どの方が最終的に売却されます。
長い年月が経つと、共有者間の意見が揃わなくなることもあるので、早めに売却するか単独相続するか方向性が決まると良いのですが。
1−2.中古物件を購入したケース
長期間空き家だった建物でボロボロの物件、倒壊寸前の物件、廃屋を購入する方もいます。
建物の状態が酷い場合には古家付き土地として売られてることが多く、決済後に更地渡しとすることも多いです。
東京都内でも建物の状態が酷いボロボロの物件が相場より安く売られてることがあります。
何故、そのような物件を解体してないかといいますと、
建ぺいオーバー容積オーバー等の既存不適格物件は建て替えると建物が小さくなってしまうのです。
あとは再建築不可物件ですね。
建て替えができない建物かつ築年数が経ったボロボロの物件は激安であることも多いです。
1−3.建て替えができない古家を再生するにはリスクがある
いままで当社は建て替えができない古家を沢山見てきました。
再建築不可物件の多くは築40年以上たってる古家です。
- 中古物件を購入する際に、リフォームコストがわからない。解体してみないと下地や床下の状態がわからない。
- 基礎が沈下していたり、土台が下がってしまっている等、地盤が危険と思われる
- 倒壊寸前の家、建物全体がゆがんでいる家、シロアリが床下を巣食ってしまってる家
- 耐震工事・断熱・基礎補強含め全面リフォーム費用が総額1000万円を超えそうな家
建物の状態いかんによってはリフォームコストが大幅に増します。
2.長年空き家だった古家
長年空き家になってる古家は全国でも多くあります。
平成25年住宅・土地統計調査によると全国の総住宅数は6063万戸ありますが、その内の空き家は820万戸あります。
全国にある住宅の13.5%は空き家になってるということです。
2−1.空き家問題
長年にわたり使用されずに老朽化していて、管理放置されてる空き家の問題が顕著化してます。
国土交通省では特定空き家に対する措置やガイドラインを施行しています。
また自治体でも老朽化した危険空き家については条件付きで無料引き取りしてる(寄附できる)場合があります。
すべての自治体が不動産を寄附できるわけではないです。どちらかというと、寄付できない不動産の方が多いのです。
下記のページもご参照くださいませ。
周囲の生活環境を悪化させ、地域の防犯上危険であるとみなされた空き家については、自治体によっては指導や勧告、命令、従わない場合には氏名などの公開含めて罰則もでてるようです。
また国土交通省によると、固定資産税などの住宅用地特例の対象から除外するなどの措置をうけることもあります。
200平米以下の部分(小規模住宅用地)では固定資産税の課税標準が六分の一に減額されてるため、単純に6倍も税金が上がってしまうということです。
2−2.長年空き家だった古家が、抱える建物の問題
更地にしてしまうと税金が高くなってしまうので節税対策で古家を残しておく方が多いのです。
良かれと思って古家を残しておいたのに、建物の構造上主要な部分が腐ってしまったり、使えなくなってしまうことでリフォームが難しくなってしまいます。
解体の予定がたっているのであれば、ある程度の放置はしておいて良いのでしょうが・・・
再建築不可物件や既存不適格物件は、建物に問題が発生しない為にも毎月の維持管理・メンテナンスが必要です。
自治体や国土交通省から特定空き家や危険家屋と認定されないように気を付けましょう。
2−3.解体しようにもできない
再建築不可物件は建て替えができない為、解体しようにもできないのです。
再建築不可物件を解体して更地にしてしまって売却を考える方がいますが、結局、買い手はつきません。
解体してしまっては後の祭りです。
再建築不可物件を所有してる場合には早急に売却してしまうか、リフォームして再生するほかありません。
空き家として放置していても建物が急速に劣化・傷むだけです。
3.古家の再生プラン
5年以上も空き家にしてた建て替え出来ない古家を、再生するにはリフォーム工事が必要となります。
古家を相続して使用するにしても、中古住宅を購入して入居するにしても、表面上のリフォームだけでは不安要素がでかいです。
建物内部や下地、構造上主要な部分、排水管、すべてリフォームしておきましょう。
でないと、数年以内に再工事しなければいけなくなる可能性が高いです。
3−1.柱を残してフルリフォーム
古い既存の柱を残したまま基礎、土台から殆どやり直す工事をします。
耐震面を考慮すると、筋交いが不足してる、増築などにより適切な壁や柱の配置がされていないなども想定できるため、
耐震補強を念頭に入れておく必要があります。
建物がある状態で、基礎や土台をあたらしくする・柱や梁の補強や交換・耐震壁の設置など構造上主要な部分を補強する必要があります。
構造上主要な部分の補強工事ができてから、内装や設備のリフォーム工事をおこないます。
すべて新品となりますので、新築同様にリフォームしたこととなります。
3−2.古家は再生できる
建て替え出来ない古家は早めにリフォームすることです。
まとめ
リフォームでは建築確認が必要にならないで、新築同様に工事することができます。
空き家の期間がさらに長引くと構造上主要な部分の劣化や腐朽がすすむため、リフォーム費用が新築費用を上回ってしまうことはあります。
売却しないのであれば、早めのリフォーム工事が必要です。