1.悪質リフォーム業者の手口に騙されない3つのポイント
住宅のリフォーム業者、建設関連の業者は沢山あります。建設関連の業者の数は個人・法人あわせて20万超、2010年度の大工の数は減っているが、大工や職人の数は約40万人といるとされています。(国勢調査によるもの)
20万超の建設業者の中でも住宅リフォームの仕事を請け負っている業者の数は5万以上の業者が携わっているのです。
一般の方が、多くのリフォーム業者がある中で自分に合うリフォーム業者を探すのは大変です。
特に気を付けたいのが悪質業者です。
リフォーム業界には、悪質なリフォーム業者や手抜き業者が沢山います。
悪質業者に気を付けてほしいポイントをまとめました。
1−1.訪問販売の業者に要注意
特に一番要注意といわれているのが、訪問販売のリフォーム業者です。
すべての訪問販売の業者が悪質とは限りませんが、国民生活センターにリフォームトラブルで相談される業者の3/4は訪問販売業者によるものとなっています。
下記は国民生活センターの訪問販売によるリフォーム相談件数ですが、主に70代から80代の被害が顕著になっているそうです。
国民生活センターによると、訪問販売業者によるリフォーム契約金額は平均して200万円です。
200万円となると、外壁塗装だけでなく、内装や設備工事もできる金額です。
主にリフォーム知識がない人やリフォーム経験がない人、また高齢者をターゲットにしているため、
現実的にすべてを防ぐのは難しいかもしれません。
相談事例としては下記の様な内容が多いので、ご家族の方は気を付けてほしいです。
- 無料で屋根の点検するといって、瓦がずれている・修理や塗装をしておいたほうがいいなどと不安を煽られ契約してしまった。
- 国土交通省の依頼といって、耐震診断・耐震補強の契約、また火災報知器を高額に買わされた。しかし、本当に必要な工事かもわからない。
- 浴室の土台が腐っている。家の傾く原因なので、工事したほうが良いと言われすぐに契約してしまった。解約したい。
- 80代の親が150万円の外壁塗装契約をした。しかし、見積もりが高すぎるので解約させたい。
- リフォーム契約をお願いしたが、工事はじまってすぐに見積もりが1.5倍も高くなった
- シロアリの可能性がある。床下メンテナンスやシロアリ駆除をしておいたほうが良いといわれ100万円の契約をしてしまった
悪質訪問販売業者の特徴としては、下記の様な点があります。
・当日にすぐに契約を迫る
・翌日以降だとリフォーム金額だと高いというセールストーク
・見積書や工程書、契約書をちゃんと持ってきてくれない・・・
・不安感をあおる、頻繁に営業電話や訪問をしてくる
1−2.リフォーム契約をしてしまった後に解約をするには
認知症やご高齢者の方が一人在宅の時にターゲットにされてしまったら、ご家族の方や親せきの方がしっかりとサポートする他ありません。
すぐにクーリングオフや解約手続きをしましょう。
クリーニングオフについては申込書面、契約書面などを受け取った日から8日以内であれば無条件で契約を解除できます。
仮に工事がはじまっていたとしても、訪問販売による契約の場合には解約また元に戻す工事を命令できます。
また認知症が認められる場合には契約の無効、また業者のやり方が悪質だった場合には公序良俗違反性を問える場合もあります。
また、インターネットで調べるだけでなく、悪質リフォーム業者と契約してしまったかもしれない・解約したいと思った際の相談窓口などもあります。
詳しくは『地方公共団体におけるリフォーム相談窓口のご案内』と『住宅リフォーム・紛争処理支援センター』を参考にしてください。
1−3.リフォーム業者の見積もり書は適当である
悪質なリフォーム業者や訪問販売の業者の場合には見積書の作成が適当であることが多いです。
しっかりとした見積もり項目や数量、金額を入れていないことがあります。
またリフォーム知識や経験が少ない人が相手だと、説明を受けてなかった名目の代金や材料費を請求されることもあります。
よくあるパターンなのが、一式とだけ書かれているだけの見積書。このような見積書を発行すること自体が、リフォーム素人である消費者の方にとって、丁寧な対応とは言えません。
即決して契約してはいけないのです。複数のリフォーム業者に見積もりを取るからこそ、相場や適正価格を知ることができます。
満足いくリフォーム業者を探す為にも、リフォームを100%満足させるためにもポイントがあります。
2.リフォームを100%満足するためにも
悪質リフォーム業者に騙されない為にも、自分にとっての満足いくリフォーム工事を行ってもらうためにも、業者選びとリフォームの知識は必要になってきます。
実際に良いリフォーム業者かどうかはリフォーム依頼した後や工事完了した後のアフターフォローを受けるまで素人の方はわかりません。
良さそうなリフォーム業者を選ぶためにも、しっかりとした見積書や契約書、工程書、図面などを出す業者や
依頼者の不安や不満を解消してくれる顧客志向があるリフォーム業者を選定したいところです。
但し、悪質訪問販売業者の営業マンの中には最初の印象として丁寧かつ誠実な一面を見せるのが上手い営業マンもいます。
雨漏りや漏水、劣化具合等を指摘されたなら、営業マンの言葉を鵜呑みにして当日契約せずに他業者にも見てもらう慎重さは必要です。
2−1.専門の業者は多い
リフォーム工事はリフォーム工事を請け負った元請だけでなく、多くの下請け会社がいて成り立っています。
特に一戸建てのフルリフォームとなると、内装工事や大工工事、塗装や電気工事、水道工事、設計など多業種の専門職の方の仕事が必要になってきます。
もしフルリフォームでなく、外壁塗装だけをしたいということであれば、塗装専門の会社
クロスの張り替えや畳の交換であれば、クロス・クリーニングの業者や畳屋さんに任せるほうが良いでしょう。
- ヒノキ大工工事業
- とび・土工・コンクリート工事業
- 鉄骨・鉄筋工事業
- 石工・れんが・タイル・ブロック工事業
- 左官工事業
- 板金・金物工事業
- 塗装工事業
- 床・内装工事業
- 設備工事業
- 電気工事業
- 水道工事業
また大がかりなリフォームや増築・改築・減築、また劣化した柱や床下・外壁・屋根などのリフォーム金額が大きい補修・工事をお願いするならば
建設免許がある会社、施工実績がある会社、営業年数が長い会社に任せることです。
しっかりとした資本金がある会社にて契約書を交わしておいた方が個人の方にとっても安心でしょう。
2−2.リフォームする目的を明確にする
訪問販売のリフォーム業者に劣化箇所を指摘されて、不安になっているのであれば複数の業者に見てもらい判断しましょう。
できれば、4社から5社以上に見てもらいたいところです。
それだけ、リフォーム業者は適当な業者が多く、2社から3社来てもらっただけでは良心的な業者に当たらないこともあるからです。
普段から、建物の維持やメンテナンスを定期的に心がけているのであれば、わざわざ訪問販売業者の口車に乗る必要ないのです。
建物の土台や躯体がしっかりしていれば、問題ありません。あとは住居の不満や不便を感じた時にリフォームをすれば良いのです。
参考までにリフォームの目安を記しておきます。
2−3.部位ごとのリフォームの目安
計画的な点検と補修は欠かせません。長く何十年と家を維持する為にも普段から積立が必要です。
また普段見ることが少ない床下や屋根裏なども毎年、チェックしましょう。
シロアリや腐朽がはじまらないうちに予防やメンテナンスが大事となります。
- 基礎や土台 点検や補修の目安:5年毎 リフォーム工事の目安:30年から35年
- 屋根 点検や補修の目安:5年毎 葺き替え工事の目安:20年から25年
- 外壁塗装 補修の目安:3年毎 塗装塗り替えの目安:10年から15年
- 外壁サイディング 点検や補修の目安:3~5年毎 塗装塗り替えの目安:15年
- フローリング ワックスがけや補修の目安:2~5年毎 張り替えの目安:10年から15年
- 畳 表替えや裏返しの目安:2年毎 畳交換の目安:15年
- 給排水管 配管クリーニングの目安:毎年 配管工事や交換の目安:20年
3.リフォームの相場
悪質訪問販売のリフォーム業者の厄介なところは、不安感をあおって、相場よりも高い金額で請求してくるのです。
相場に無知な方、リフォームに詳しくない方をターゲットに、しっかりとした見積書や提案書を提示せずに曖昧な説明が多いです。
また追加工事でさらに請求金額をあげたり、手抜き工事で材料費を安くしたりする場合があります。
だからこそ、材料や量、単価がしっかりと書かれた見積書を確認して、他の業者の見積もりと比較検討することが大事です。
リフォームにも相場はあるのです。
3−1.外壁や屋根
外壁塗装の場合には30坪住宅で70万円から80万円かかってきます。
但し、浮きが酷い場合や下地調整する箇所、補強する箇所が出てくると見積もりがあがります。
屋根は葺き替え工事かカバー工法なのかで、また材料(瓦やスレート、トタン)によって見積もりは変わってきます。
カバー工法の場合には、屋根面積平米当たり8,000円から10,000円
葺き替え工事の場合には、屋根面積平米当たり10,000円から12,000円が相場となります。
3−2.内装・設備
リフォーム内容や材料によって、内装・設備のリフォーム費用もかわってきますが、
1の表面リフォーム程度であれば、5万円から10万円程度で1部屋のリフォームができます。
2の場合には材料や面積に応じて異なりますが、50万円から100万円はかかってきます。
3の場合には、補強内容や工事内容によりますが、ちょっとした補強工事であれば数万円から大がかりな増築・改築工事になると数百万円かかる場合があります。
- 1、ただクロスやフローリング・畳を張り替える表面リフォームだけなのか
- 2、水回り設備の交換やそれに付随するリフォーム工事なのか
- 3、土台や基礎の補強、柱の交換または増築・改築・減築工事なのか
まとめ
リフォームは高額な買い物と同じです。慎重にかつ家族や知人に相談やアドバイスをもらいながら話を勧めましょう。
訪問販売のリフォーム業者に営業をされたとしても、当日の契約だけはしてはいけません。
契約するまでの工事内容や日程、見積書や図面などを確認してから契約を検討しましょう。
また、リフォーム工事を検討してるならば、必ず4社から5社の見積もりをとりましょう。
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