老人ホームは入居金も高く、誰でも簡単に入居できるわけではありません。
今でこそ、有料老人ホームでも90日以内のクーリングオフ制度は整っていますが、それでも入居金や月額の料金は高額で簡単に決められることでもありません。
有料老人ホームに入居する方にとっては、そこが終の住処となるでしょう。
不動産を所有しているのであれば、高く不動産を売却して老人ホームの入居費用の捻出にあてる計画をされてはいかがでしょうか。
1.老後の生活を考える
70代、80代の老後の生活は、自分が若いうちに計画をたてておく必要があります。
老後の計画をたてていても、急な病気が原因で、早い段階で施設に入らざるをえない場合だってあります。
老後の生活は家族のかたのサポートが必ず必要となります。
当社では実家を売却をして親が老人ホームに入居する為に、両親が入る施設や老人ホームの入居などのご相談をいただくことがあります。
一緒に家族と同居する負担がかかることは難しく、老人ホームの手配等が必要になるかもしれません。
老後の生活の問題は、誰しもが向き合っていかなければいけません。
日本人の平均寿命は男性が80歳、女性が86歳です。
60歳から65歳で定年退職をするのが一般的です。
定年退職してから寿命までの老後の約20年間を問題なく過ごせるためにも、自分自身や家族がしっかりと計画する必要があります。
1-1.住みづらい戸建てやマンション
70代、80代となって、一戸建てが住みづらいと実感する人は非常に多いです。
足腰が悪くなってくるご高齢者は、物件周辺の坂道や勾配・敷地内の段差・物件内の階段や段差などがあると転倒しやすくなってしまいます。
一戸建てだけの問題でもありません。
築年数が古いマンションではバリアフリー対応されていないこともあり、そのようなマンションでは生活が難しくなってきます。
エントランス・エレベーター・お部屋の中の段差の解消
廊下の幅の確保
手すりが設置されている等
60代に入ってから、一戸建てからマンションに住み替えをする方は多いです。
子供たちが独立してから、広すぎる住宅は使い勝手が悪くなり、住み替えを考えられるようになるからです。
住み替えの検討時期
・子供の独立
・両親の介護の必要がでたとき
・配偶者の死去
・定年退職をしたとき
・自身の身体的要因等
1-2.家族と一緒に同居する
特別養護老人ホーム、老人保健施設、療養型病院という安価な公的介護保険施設があります。
ただ、公的施設は入居希望者が多く、有料老人ホームや自宅介護の選択肢も考えなければいけません。
父親が亡くなってから、実家では母親一人だけの生活になってしまい、また母親も入退院を繰り返すようになり、自宅で母親と同居をするので実家を売却したいという相談も多いです。
1-3.介護が必要になる
親の介護を家族の誰が担当するのか、子供同士で話し合いは必要となります。
自分自身が定年近くの年になると、親は70代から80代となっているはずです。
残念ながら片親か、お互いの両親4人とも他界してる可能性はあります。
長生きをしてくれたとして、介護が必要になり、車いすや寝たきりの場合もあります。
自宅で介護をするのか、施設に入居してもらうのか、費用や負担等も考えなければいけません。
1-4.老後の費用
老後の計画は少しでも早く対策を立てた方が良いです。
持ち家の売却を行って資金計画をたてる場合には中長期で取り組んだ方が高値で不動産の売却をすることができ、
さらに施設や介護の計画もたてやすくなります。
1-5.高齢者向けの住まい
公的な特別養護老人ホーム、
ケアハウス、
介護付き有料老人ホーム、
有料老人ホーム、
サービス付き高齢者向け住宅など、
種類が分かれています。
民間施設なのか介護保険施設なのか
費用は安く収まるのか介護保険が適用できるのか
居住スペースは個室なのか、大部屋なのか
すぐに入居できるかどうか
1-6.終の住処として老人ホーム
親の介護が必要になって10年以上に及ぶことがあります。
だからこそ、老人ホームの入居者は女性が多いです。
母親からしたら、子供に迷惑をかけてはいけないと思う方が多いからです。
有料老人ホームは費用がかかりますが、看護師が常駐しているため健康不安が少なくなります。
また職員や他の入居者もいるため、孤独にもなりません。
多くの高齢者が気にする悩みは、孤独になってしまうことです。
その点を考えると、老人ホームに入居できることは、老後の生活を豊かにすることができるといえます。
もしも、不動産を売却していて、老人ホームへの入居をご検討されているならば、当社までご相談くださいませ。
2.老人ホーム選ぶポイント
介護専用の有料老人ホームや住宅型有料老人ホームがあります。
公的な特別養護老人ホームに比べて、民間の老人ホームは高くなります。
老人ホームの中には、安かろう悪かろうの老人ホームもあれば、人気があって入居待ちが発生している老人ホームもあります。
民間の老人ホームは数千万円という入居一時金がかかる老人ホームもあるため、慎重に選びたいところです。
2-1.住宅型の有料老人ホーム
要介護者の受け入れ対応や料金プラン・入居サービスの内容は、老人ホームによって異なってきます。
月額支払い型や入居金型など、料金プランを選ぶことはできます。
介護や医療体制・施設の設備状況も老人ホームによって異なってきます。
老人ホームの施設や入居サービス、料金プランを簡単にインターネットで調べることができます。
下記の住宅型の老人ホームは一例です。
インターネット等でも東京都内の民間の老人ホーム500棟以上を検索して調べることができます。
■東京都北区のグランダ王子(平成27年12月15日時点の情報)
2015年3月築
入居金:0円~2736万円
月額:16万円~84万円
個室や二人部屋があり、自立から要介護5の方までご入居できます。
■東京都世田谷区のサピエンス祖師谷
2012年11月築
設備分担金:入居時0円~150万円
月額:15万円~19.5万円
仙川の流れと祖師谷公園の自然が近くにあって、雰囲気が良いエリアです。19人という少人数の施設で
24時間看護師で常駐で安心して入居できます。
2-2.介護付き有料老人ホーム
都道府県から特定施設入居者生活介護の指定を受けていて、介護サービスのある老人ホームのことをいいます。
介護サービスやプランによって料金体系がかわります。
老人ホームは満60歳から65歳以上が入居条件となります。
下記の介護付き老人ホームは一例です。インターネット等でも東京都内の民間の老人ホーム500棟以上を検索して調べることができます。
■東京都板橋区のセンチュリーシティ常盤台
2008年築
入居金:0円~2710万円
月額:21.49万円~45.19万円
入居者1.5人に1人以上の介護スタッフ体制(国が定める基準の2倍の人員体制、職員数54人)
内科医週に1回の定期訪問、24時間常駐である専任の看護師が一人ひとりの健康をきめ細やかにチェック。
■東京都中野区のチャームスイート新井薬師 さくらの森
2014年12月オープン
入居金:0円~870万円
月額:21.42万円~35.92万円
緑にあふれる街
安心できる生活空間はもとより、カフェコーナーやレクリエーションの場、アートギャラリーなどもあって快適な空間があります。
2-3.職員の数や支払方法
介護付き老人ホームの職員の人数は、入居者3人に対して職員の数が1人以上と決まっています。
入居者2人や1.5人に対して職人の数が1人など、職員の数の割合が多くなればサービスの対応が良く、また入居者に目が届きやすいです。
また入居金を払わずに月額が割高になる方式、入居金を数百万円支払って月額が安くなる方式を選ぶことができます。
老人ホームによって料金プランも異なりますが、入居金を支払う方式は長生きすればするほど総額として得になっていきます。
2-4.介護だけではない老人ホームのメリット
介護を受ける空間としてだけでなく、生活を楽しめる場を提供する老人ホームが増えています。
自分や家族が元気なうちに、老人ホームの入居や老後の設計をしっかりと考えておきましょう。
高齢になると、介護の問題だけでなく医療ケアなどを日常的に必要とする人も増えていきます。
医療を必要とする高齢者を自宅介護することはむずかしいです。医療機関と連携してる老人ホームに入居しているほうが安心できるといえます。
2-5.不動産を売却して老人ホームの資金を捻出する
老人ホームや施設に入居をするとなると、実家は空き家になってしまいます。
実家を売却するタイミングは下記のタイミングが多いです。
親が亡くなって、子供が実家を相続をした
親が施設にすることになった
自宅で一緒に同居することになった
相続人や共有名義人が多くて、実家の売却が5年から10年と長引いてしまうこともあります。
空き家の期間が長すぎると、建物の状態も悪くなってしまうため、売れる価格が安くなってしまいます。
親の考えを尊重することが一番大事ですが、実家は高く売れるときに売ってしまった方が良いです。
築年数が経てばたつほど、建物が劣化すればするほどに、建物の価値は減っていきます。
老人ホームの入居一時金ともなると、高額です。
不動産を売却することで入居金や介護費用をつくる計画をたてられてはいかがでしょうか。
さいごに
老後の計画は早い段階で行っておくことです。
50代のうちから老後の費用や老人ホームの入居計画をたてられる方もいます。
有料の老人ホームはサービスや受け入れ体制はしっかりしていますが、入居金や月額費用が大きくかかってきます。
親と一緒に自宅同居する・親が老人ホームに入居するときが、不動産の売却のタイミングとなってくるでしょう。
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