築年数が古くなった老朽化したマンション、錆びれた一棟マンションや区分所有マンション、売れるのだろうか?とお悩みの方もいらっしゃいます。
下記のようなマンションは、売りづらくなります。
- 既存不適格物件
- 再建築不可物件
- 旧耐震基準の物件
- 容積率に余裕がない物件
- 管理組合が機能していない物件
- 銀行融資が利用ができない物件
東京23区のマンションであれば、築古物件であっても、価格次第では売買が成立しています。
地方の物件となると、売買が成立せずに、空室がかなり生じてしまってスラム化してしまってるマンションが多いです。
居住者の多くはご高齢者の方か外国籍の方で、空室も多く生じています。管理されてる実態がないマンションも多いです。
外壁や一部の住戸のバルコニーに亀裂が生じてしまっていて水漏れが発生しているが修繕される気配もないマンション、全国にごろごろあります。
こちらのページでは、老朽化した中古マンションの問題と、売却する際のアドバイスをまとめさせていただきました。
ぜひ、参考にしていただけますと幸いです。
1.老朽化した中古マンション
木造住宅の場合には耐用年数は22年、RC造、SRC造の場合には47年とされています。
耐用年数よりも長く利用できますが、老朽化したマンションでは構造箇所や水回り箇所、給排水管など、いたるところで劣化や不具合が発生しています。
また、マンションの大きな問題として、建て替えが簡単には出来ないということです。
管理組合でしっかりと修繕計画をたてていく他ないのです。
通常のマンションでは年々修繕積立金が高くなっていき、区分所有者の負担は大きくなるばかりです。
管理組合が機能していないマンションとなると、マンション内の規約やルールが定められていなく、区分所有者同士が揉めてしまうことがあります。
今後、築年数が40年以上経った中古マンションにおける空き家問題が増えてくるでしょう。
老朽化がすすめばすすむほど、空き家率も上昇していきます。
1960年から1970年代に建てられたマンションの多くは、建て替えが出来ない問題、スラム化の問題、耐震の問題をかかえています。
それらのマンションの多くは売買が成り立たず、地方のマンションにいたっては相続人である子供が相続放棄するといったことも考えられます。
1-1.建て替えの問題
建て替えをするにあたって、余った容積率を売却できる見込みがあれば区分所有者やデペロッパーの同意や協力を得やすいですが、旧耐震基準や既存不適格のマンションだと、容積率オーバーしてるマンションもあります。
建て替えができたマンションの実績は平成26年時点で226件、総戸数610万戸あるマンションの数に比べたら極一部です。
マンションの建て替え、マンション1棟および敷地の売却には区分所有者の同意が4/5以上必要になってくるため、
また建て替えに協力してくれるデペロッパーを選定しなければいけないため、
建て替えをするハードルは非常に高いのです。
マンションの前面道路が狭くて指定容積率よりも低く抑えられてしまうことがあり、建て替えるにあたっては隣接地のマンションとの共同事業や、自治体の補助・法改正などが行われない限り、建て替えは困難です。
実際に、今まで建て替えられたマンションは余剰の容積率をデペロッパーに売却することで建て替え費用をまかなえましたが、
容積率の余剰がない場合には区分所有者の負担が大きくなってしまうということです。
1-2.高い修繕費や管理費
一般的に修繕積立金は段階増額積立方式で数年おきに高くなっていきます。
大規模改修などによって修繕積立金に不足が生じてしまい、区分所有者の負担が大きくなることがあります。
しっかりと管理組合が機能していて、修繕計画の見直しや工事内容のチェックが出来ていれば良いのですが、管理組合が機能していなく、配管工事や補強工事がなされていない物件は多いです。
また管理費はマンションの管理会社や管理組合に支払われるものですが、古いマンションとなると自主管理のところもあります。
管理費はマンションの管理業務やエレベータ保守、共用部分の維持管理にあてられます。
古い老朽化したマンションで心配なことは、長期修繕計画に問題ないか、修繕積立金が不足していないか、適切な管理がされているかどうか、です。
1-3.区分所有者の高齢化
古いマンションであればあるほど、賃貸率や空室率は高まります。
以前から住まれている区分所有者の方も、建物の年数に比例して、高齢になられてるはずです。
賃貸率や空室率が高まっていると、管理組合が機能しなくなり、大規模修繕や建て替えの議決が出来なくなってしまいます。
2.老朽化した中古マンションの売却
築年数が古くても、内装に関してはリノベーション、全面リフォームするという方が増えています。
立地が良くて価格さえ安ければ、築年数が古いということは問題にならないエリアもあります。
都心部(渋谷区、港区、新宿区、中央区、千代田区)のマンションであれば、築古物件でも価格によっては数か月で成約に至っている事例が多いです。
売れ残りやすいマンションとは、立地が悪い・駅から遠い・駐車場に空きが無い・管理がしっかりなされていない・既存不適格・再建築不可・事故物件などがあげられます。
2-1.最終的には価格次第である
東京23区の中古マンションで有れば、最終的には価格次第で売ることができるでしょう。
これは、どこの不動産会社に売却依頼をしても、レインズ掲載してくれるのであれば、同じ結果になります。
地方の中古マンション、スラム化したような老朽化したマンションとなると、買い手の需要が減るため、売買が成立しないこともあります。
それに旧耐震基準のマンション、既存不適格のマンションとなると、銀行融資がつかないため、現金一括で購入してくれる買い手を見つけないといけません。
もしくはノンバンクの金利が高い住宅ローンを利用する必要があります。
2-2.建物内で売り出されてる住戸が多い
総戸数が多ければ多いほど、他にも似た間取りタイプの住戸が売り出されているかもしれません。
空室が多いと、他の区分所有者の方が売り出されてる可能性があります。
ほぼ同一の間取りであれば、マンション内で競合がいるということになります。
売り出し価格がほぼ一緒であれば、リフォームを施しておくことで差別化を図ることが出来ます。
2-3.不動産会社のやる気次第
築年数が古くて老朽化したマンションでは、価格が安くなる分、仲介会社がもらえる仲介手数料(報酬)も安くなります。
不動産会社からすれば、1000万円台の中古マンションを営業活動するよりは、5000万円から6000万円台の中古マンションや7000万円台の新築マンションの営業活動に集中したほうが効率的です。
不動産会社がもらえる報酬は物件価格に応じて上限が決まっているため、価格によっては、仲介手数料の金額が5倍から10倍以上かわってきます。
価格が安いマンションであっても、しっかりと営業活動してくれる不動産会社や営業マンに売却依頼したいところです。
1000万円台の中古マンションなどを販売する上で、不動産会社が買主や内覧者に対して積極的な営業活動やリフォームの提案などを行わないと、売れ残ってしまうことがあります。
さいごに
老朽化した築年数が古いマンションでも、東京23区であれば売れます。
実需(実際に購入者が住むために購入すること)がなくても、賃貸・投資の需要があれば、投資家が買ってくれるからです。
東京23区であれば、ファミリー向けの分譲マンションでも、ワンルームマンションでも、賃貸の借り手はいるのです。