1.セールアンドリースバックとは
セール＆リースバックでは、まず所有している不動産や自宅を売却して所有権を移転することになります。売却した代金で借入金や住宅ローンの返済にあてることになります。
そのまま買取業者である買主と賃貸借契約を交わして、引き続き自宅や事務所をつかえます。将来的に買い戻したい場合には、買い戻しの為の契約を結ぶことになります。
セール＆リースバックでは、下記のような方が多いです。基本的にセール＆リースバックは金融機関や事業向けの貸金業を営んでいる会社が行っています。
・住宅ローンの返済ができず、競売や任意売却を避けられない人
・所有している不動産を活用して資金を調達したい人
・自社ビルや店舗物件を新築したが、返済が間に合わない人
・所有不動産の時価が下落しており、含み損を抱えている人
一部の不動産会社では、個人の住宅や任意売却の必要な方向けにもセール＆リースバックを提供しています。
1-1.任意売却をしなくてはいけない
自宅のセール＆リースバックにおいて、最も一般的なケースは任意売却を行うことです。
所有者は自宅や事務所を売却し、引き続きそこに住み続ける（事務所を使用し続ける）ことができます。
ただし、任意売却をする際には債権者との交渉が欠かせません。
もし自宅が競売によって第三者に所有権が移ってしまった場合、引っ越しをしなければなりません。その際には引っ越し費用などの支援を受けることはできません。
また、無理に居座っていても強制的に追い出されることになります。
どちらの方法を選んでも、債権者との交渉などに時間がかかるため、競売に至る前に早めに不動産会社に相談することが重要です。
1-2.借入金の返済が間に合わない
借入金の返済に遅れが生じている場合、再度の借入や返済計画の見直しが必要です。
既に抵当権が複数ついており、借入や返済計画の見直しを断られる可能性もあります。
このような状況では、早い段階で自宅や事務所、店舗を任意売却することが唯一の選択肢となります。
もし自宅や事務所、店舗を継続して使用する必要がある場合、セール＆リースバックが適しています。
セール＆リースバックは、不動産を売却した後に賃貸借契約を結ぶことで、引き続き自宅や事務所、店舗を利用することができます。この方法は、借入金の返済に困っている方にとって有益な選択肢となります。
1-3.資金調達をしたい
事業資金を調達したいが、金融機関から断られてしまった。抵当権も入っていて、不動産担保による融資もうけられない。
このような場合、不動産を売却して現金化するか、セール＆リースバックを活用することが考えられます。
ただし、不動産を売却するだけでは、自社店舗や自社ビルの場合には、会社としての営業を継続することができなくなってしまいます。
セール＆リースバックを利用すれば、営業拠点を維持しながら資金調達が可能な場合があります。
この方法は、資金調達を必要とする事業主にとって重要な選択肢です。
営業を継続することで、事業の持続性を確保することができます。
1-4.高齢の為、自宅を売却してそのまま住みつづけたい
高齢者の方々には、老後の生活や資金面で年金だけでは不足し、一時的な出費も発生することがあります。
ただし、このようなケースはまだあまり知られておらず、任意売却とは異なります。
多くの人が自宅を売却した後もそのまま住み続ける方法が存在することについて知らないからです。
不動産のセール＆リースバックがより広く認知されれば、借入金やローンの返済が困難な場合だけでなく、有効に活用したいと考える方々も増えるでしょう。
2.セールアンドリースバックの流れ
セールアンドリースバックには以下の手順があります。当社を買主として不動産を取得します。もし不動産に抵当権が付いている場合は、債権者との交渉が必要となります。
お客様からの相談内容に基づいて、不動産の査定を行い、その結果を元に決済後の家賃や期間を決定します。
まずは、当社が買い取りを行う際の査定金額にお客様が納得いただけるかどうかが重要です。
2-1.当社への売却手続き
当社への不動産売却を検討されているお客様へ、以下の手続きをご説明いたします
現地物件の立会い確認: 当社の担当者が物件現地を訪れ、詳細な確認を行います。この確認の結果をもとに、最短7日以内に査定金額をご提示いたします。
借入金や住宅ローンの確認: 借入金や住宅ローンの支払状況や残債の確認をさせていただきます。また、物件に関する重要な資料の確認も行います。
契約と決済の準備: ご納得いただけましたら、任意売却の場合には債権者との交渉を行い、契約と決済の準備を進めます。
以上が当社への不動産売却の手続きとなります。
2-2.定期賃貸借契約を締結する
当社との不動産売買契約と同時に、以下の定期賃貸借契約や買戻し条件についても同時にご契約いただきます。
定期賃貸借契約の期間: 基本的には2年または3年の定期賃貸借契約を締結いただきます。ただし、お客様のご希望に応じて再契約や一般賃貸借契約も可能です。
決済のタイミング: 契約締結後、通常は1か月または2か月後に決済を行います。
不動産売却と同時に定期賃貸借契約を締結することで、ご希望の条件や買戻しの保証を確保することができます。
2-3.当社による再売買と買戻し優先権のご利用
お客様のご希望に応じて、再度当社からの買い取りと買戻し優先権の付与をご利用いただけます。
一時的に不動産を手放したいが将来的に再度取得したい場合には、買戻し優先権の付与がメリットとなります。これにより、引っ越しの手間や労力を避けることができます。
また、再度買い戻すための価格は設定したうえで契約となる為、安心して新しい生活をおくることができます。
2-4.セール＆リースバックのメリット
自宅のセール＆リースバックには、以下のようなメリットがあります。
・借入や住宅ローンの返済負担から解放されることができる。
・引っ越しの手間がかからず、子供の学区や生活環境を維持できる。
・賃貸物件を探す必要がなく、連帯保証人を立てる必要もないため、現在の住まいにそのまま居続けることができる。
・決まった期間まで現在の住まいに住み続けることができる。（例: 子供の卒業まで、老人ホームに入居するまでなど）
さいごに
不動産会社によるセール＆リースバックはまだまだ少ないですが、当社では積極的に取り組んでいます。
不動産会社が買主となる場合、買取金額は相場の7割から8割になります。ただし、直接の取引の場合には仲介手数料などは一切かかりません。
年間のリース料（賃料）は、買取金額の10％前後や周辺物件の賃料に基づいて決められます。
なお、当社のセール＆リースバックは東京都23区内に限定されています。お気軽にご相談ください。
不動産を売却しながら住み続けるセール＆リースバックは、資金調達や生活環境の維持に役立つ方法です。お客様のご要望や状況に合わせて、最適なプランを提案させていただきます。
ご興味がある方は、ぜひお問い合わせください。
