再建築不可物件の相場を知ることで、再建築不可物件でも安心して売買をすることが出来ます。
また再建築不可物件を購入する際には、都市銀行からは融資を受けることはできません。
目次
1.再建築不可物件を購入する際の融資、住宅ローンの利用
一戸建てやマンションなどの不動産を購入する時には、銀行や信金等の住宅ローンを利用することが一般的です。
住宅ローンとは、購入予定の土地建物を担保に数千万円のお金を借りることができる銀行の商品です。
しかし、再建築不可物件の場合には、銀行や信金等の住宅ローンが利用できません。
銀行や信金は再建築不可物件に関しては、担保評価無し、担保評価が低すぎるとみなしているからです。
1-1.再建築不可物件の住宅ローン
再建築不可物件を購入する時には、都市銀行や信金等の住宅ローンが利用できない為、現金一括で購入したいところです。
再建築不可物件は相場より安く、東京都内の一戸建てでも価格は数百万円から1千万、2千万以下であることが多いです。
購入する時には、銀行のフリーローンもしくはノンバンクの住宅ローンを利用することになります。
再建築不可物件でも利用できるノンバンクの住宅ローン金利は2016年4月時点では、変動金利3.9%もしくは4.4%となります。
住宅ローン申込者の年齢や収入等に応じて、金利や返済期間は異なります。
1-2.リフォームローン
再建築不可物件を購入したならば、リフォームが必要になります。
耐震リフォームや外壁・屋根・内装・基礎から床下まで、フルリフォームするとなるとリフォーム代金の総額は1000万円を超えてきます。
延べ床面積が30坪ぐらいの物件を新築同様にリフォームするのであれば、少なくとも1500万円から2000万円位かかってきます。
リフォーム済みであれば良いのですが、再建築不可物件の売買は個人売主の物件であればリフォームされていない状態でボロボロのまま売りに出されてることもあります。
小さなリフォーム会社や工務店にリフォーム依頼をすると、リフォームローンの金利が高いこともあります。
リフォーム会社を通さずに、銀行や信金にリフォームローンの相談に行っても、再建築不可物件の場合には断られる場合が多いはずです。
再建築不可物件を購入する時には住宅ローンだけでなく、リフォームローンのことまで考えなければいけないのです。
1-3.金利負担が大きい
再建築不可物件のデメリットは建て替えが出来ないということだけではありません。
大手都市銀行や信金等の住宅ローンやリフォームローンの利用がむずかしいため、ノンバンクを利用するとなると金利負担が大きいのです。
物件代金が安くても金利負担が高いと、物件代金が安いメリットを享受できません。
2000万円の物件を大手都市銀行の優遇金利0.625%で購入=1200万円の再建築不可物件をノンバンクのの住宅ローン金利4%で購入
35年期間でシミュレーションすると、総返済額は同じとなります。
住宅ローンを組んで購入する人からしたら、相場よりも安く購入しないと再建築不可物件の購入は損をしてしまうだけです。
1-4.融資がつかないから高く売却出来ない
再建築不可物件は上述したように都市銀行や信金の住宅ローンの融資がつきません。
いくら安くても、金利が安い住宅ローンの商品が利用できないとなると・・・買い手が中々つきません。
それが東京の一戸建てだとしても、高く売却出来ないのは融資がつかないからだと言わざるを得ません。
将来的に再建築不可物件の売却を検討するならば、現金一括で購入してくれる方かノンバンクの住宅ローンを組んで購入してくれる方を探す必要があります。
2.再建築不可物件の相場
再建築不可物件は周辺物件の相場の6掛けから7掛けになるともいわれています。
再建築不可物件でも、その土地建物によって接道状況や立地・築年数・建物の状態・再建築不可の理由があるため、一概に相場の6掛けから7掛けになるとはいえません。
家の価値を低くしてる理由は建て替えが出来ないということだけではないのです。
2-1.価値を半減させる理由
建て替えが出来ないということ以外にも、家の価値を低くしてる理由はあります。
再建築不可物件でも敷地に対する空地の割合も多く、接道してる道の間口も広くて、建物の状態が悪くなければ、相場より大きく値下がりしません。
逆に敷地ぎりぎりいっぱいに建てられていて、私道持分が無く、建物がボロボロといった再建築不可物件は相場より大きく値下がりします。
家の価値を半減させてしまうポイント
・突き当りの家で風通しや日当たりが悪い、風水や家相でも避けられやすい
・境界があいまい、境界トラブルの可能性がある
・接道してる通路の間口が狭い
・私道トラブルがある、私道持分が無い
・住宅ローン金利が高い、都市銀行の住宅ローンが利用できない
・敷地の空地部分が少ない、足場が組めない
・築年数が不詳、旧耐震基準で建物のリフォーム費用がかなり掛かる
・建物の構造箇所や基礎がボロボロ、建物の傾き、腐朽やシロアリの被害がある
2-2.私道の問題
建築基準法第43条にて、建築物の敷地は建築基準法上の道路に2m以上接しなければならないとされています。
再建築不可物件である場合には、建築基準法の道路に接していない、もしくは接道幅が2mに足りていないことがあります。
私道持分が無い場合や、間口が狭く奥行きが著しく長くて突き当りの家だと、不動産業者ですら買取を避ける場合があります。
私道持分が無い袋地の物件だとして、囲繞地通行権は認められますが、隣人とのトラブルの可能性やリフォーム時の隣人の協力を得られない場合があります。
2-3.敷地と建物の評価
再建築不可物件でも、リフォームや修繕をしっかりしている建物もあります。
その逆に、まったく修繕がされてこなかったボロボロの建物も多いです。
敷地ぎりぎりいっぱいに建てられた違反建築物もあれば、敷地内の空き地部分もしっかりとっている既存不適格物件の場合もあります。
再建築不可物件は敷地や建物の状態によっては相場より大きく下がってしまうのです。
リフォーム業者すら避けてしまうような物件だと大変です(足場が組めない、作業車が出入りできない、全て人力でリフォームする必要がある、減築しなければいけない)
3.再建築不可物件の売買について
再建築不可物件を売買する際には、買主売主ともに相場を理解しておく必要があります。
また買主にとっては現金で購入するのか、それとも融資を受けるためにノンバンクの住宅ローンを利用するのか、その場合には金利負担をしっかりと考えなければいけません。
3-1.購入をお考えの方へ
再建築不可物件を購入する場合には、売買契約する際に特約がついてくることが殆どです。
その特約とは、土地建物の瑕疵担保免責であること、現況渡しを了承するということです。物件によっては、境界非明示などの特約もついてきます。
再建築不可物件を購入する際には、価格が安いので、現金が用意できていてローン負担が少ない人からしたらお買得にうつるかもしれません。
敷地や接道状況、建物の状態、リフォーム費用(出来れば2社から3社の見積もり)をよく事前に調べてから購入するようにしましょう。
こちらのページ«再建築不可物件を購入する時に気を付けたい10のポイント»もご参考くださいませ。
3-2.売却をお考えの方へ
再建築不可物件を売却する場合には、まず立地や周辺環境、接道状況から、評価を知ることが大切です。
まずは建て替えが出来ないかどうか不動産会社に現地調査や役所調査をしてもらいます。
建物が傷んでいる場合には、減価の要因になる為、所有されている方は定期的な修繕やメンテナンスをしましょう。
都心部や東京23区の物件であれば、再建築不可でも需要はあります。
2-1で上述しました、家の価値を半減させてしまうポイントが少なければ少ないほど、相場に近い金額で売却することが出来ます。
当社でも直接買取を行っております«再建築不可買取~当社が再建築不可を高く買い取る4つの理由»
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